特殊清掃業者へ消毒を依頼すると何が違うの?...

特殊清掃コラム

亡くなった方の部屋の清掃は特殊清掃業者へ依頼して消毒や害虫の除去を行ってもらうのが一般的です。
普段よく利用されるだろうハウスクリーニングとは何が違って、特殊清掃のメリットや料金について詳しく紹介します。

自宅の清掃を特殊清掃業者へ依頼するメリットと料金相場

自宅の清掃を特殊清掃業者へ依頼するメリットと料金相場

除菌消毒に使用する薬剤は、一般に販売されており、ご自身で除菌消毒を行えます。
自分で消毒をする場合と業者が消毒をする場合では、何が違うのでしょうか。
業者に依頼する場合のメリットを紹介します。

薬剤の扱いに慣れているため、安全に除菌消毒できる

除菌に使用する薬剤の中には扱いに注意が必要なものもいくつかあります。
業者に依頼すれば、安全で確実に除菌消毒できます。
薬剤噴霧の前に周りのものの養生、梱包も行うため、薬剤によってものが痛んだり変色をしたりする心配もありません。

効果的な除菌消毒ができる

業者は、一般の家庭では手に入らないような特殊な器具を使って除菌消毒を行います。
例えば、薬剤を部屋に噴霧する際に特殊な器具を使います。
これにより、自分で行うよりも効果的に空間の除菌を行うことができます。

自宅消毒の料金相場

自宅消毒の料金相場として、1R/1Kは20,000円~25,000円、1DKは25,000円~30,000円、1LDK/2Kは35,000円~40,000円、2LDK/3DKは45,000円~60,000円、3LDK/4DKは60,000円~80,000円、4LDK/5DKは85,000円~120,000円、5LDK/6DKは100,000円~180,000円、6LDK/7DKは240,000円~応相談となります。

正確な料金が知りたいとき

家の間取によって大体の価格は決まりますが、業者や作業内容によって料金に大きく幅があります。
また、4LDK/5DK以上の大きさの家であれば、業者との相談で料金が決まることもよくあります。
正確な料金が知りたいときは、業者に見積もりを出してもらいましょう。
除菌消毒が必要なものの量などによっても料金が変わる場合もあります。

ハウスクリーニングと特殊清掃の違い

ハウスクリーニングと特殊清掃の違い

普段よく利用するだろうハウスクリーニングと特殊清掃とは何が違うのでしょうか。
その違いを詳しく紹介します。

自宅の清掃を行うときの消毒の種類

清掃・消毒除菌業者
清掃・消毒除菌業者とは、ハウスクリーニングや掃除代行、消臭脱臭も行いながら、消毒と除菌のサービスも受け付けている業者です。

特殊清掃業者
特殊清掃業者とは、孤独死した方などの遺体が発見された場所の清掃を特殊な器具や洗剤で清掃する業者ことです。
そのため、強力な器具で消毒・除菌ができます。

業者特徴と作業内容

清掃・消毒除菌業者
特徴としては、薬剤の噴霧に特殊な器具を使います。
感染発生前後で料金が異なることもあります。
作業内容としては薬剤の拭き上げ・薬剤の噴霧などがあります。

特殊清掃業者
特徴としては、感染者発生後にも特殊な器具で強力な除菌消毒ができます。
作業内容としては薬剤の拭き上げ・薬剤の噴霧・オゾンによる除菌などがあります

特殊清掃作業内容と手順

特殊清掃作業内容と手順

業者へ依頼するときの特殊清掃の作業内容や手順について紹介します。

特殊清掃の作業内容

必ず防護服を着用
専用の防護服、マスク、ゴーグル、手袋、シューズカバーを着て万全の態勢で作業します。
血液や体液の付着したものに触れる恐れがあるので、防護服などを着ていない場合、臭いの付着やウィルスへの感染の危険があります。

空気の消毒
遺体を発見するまでの日数が長くなると、部屋の中は腐敗臭がかなり蔓延します。
特殊清掃の実作業に入る前、ウィルスの感染を防ぐため、空気の消毒作業から始めます。
対象に応じて、薬剤はいろいろな専用の薬剤を使います。
例えば二酸化塩素などを散布すると、感染症の予防はもちろんのこと、消臭効果もあります。
これによって遺族も防護服無しで入室できるようになります。

汚染物の撤去、クリーニング
貴重品や遺品を分別しながら、家具・家財など不用品を処分・清掃します。
特に布団や畳は血液や体液、腐敗液、汚物などで汚染することが多いです。
撤去できない箇所は清掃、殺菌、消毒を行い対応します。
さらに汚染が床下や壁の内側などに広がってしまって表面の清掃では取り除けない場合は、該当箇所を解体して臭いが染み込んだ壁紙やフローリング・防音材などをはがし、残っている体液や血液などをしっかり清掃します。

害虫の駆除
特に腐乱が進んでいる場合、不衛生害虫が大量に発生するケースがあります。
その場合、適切な薬剤を使って駆除・再発防止の処理を行ないます。

オゾン消臭・脱臭
全作業が終わったらやっと部屋全体の消臭作業にはいります。
臭いの元をほぼ完全に取り除くため、オゾン脱臭機を設置します。
なかでもひどい場合は機械を24時間まわして数日かかる場合もあります。
これで、気になる臭いはほぼ無くなります。

フォーム
長い間放置された遺体が発見された部屋は清掃・脱臭してもしきれず、リフォームが必要となることも多いです。
畳み受けの板や床材の内部まで液体が染み込んでいるときは、解体も必要になります。
内装工事で傷んだ個所を取り換え、新品の壁紙やフローリングに張り替えれば、再び生まれ変わります。

特殊清掃作業手順

現場から遺体の搬出
孤独死が発見された場合、警察や消防などによって現場から遺体が運び出されます。
それと同時に、孤独死の現場では警察の検死課が現場検証を行います。
現場検証は、孤独死に事件性がないかどうかの確認するためのものです。
現場検証の間はアパートやマンションのオーナー、親族などは一切立ち入りできません。

親族や関係者が特殊清掃を依頼
孤独死の死因が判明して警察の現場検証が終わると、警察より孤独死現場への入室のできるようになります。
入室ができるようになれば特殊清掃ができるので、親族やアパートやマンションの管理会社、オーナーが特殊清掃業者に特殊清掃を依頼することになります。
特殊清掃業者に特殊清掃を依頼するタイミングはケースにより大きく違います。
孤独死の現場に入室ができるようになった直後・葬儀や火葬を終えた後・親族の気持ちが落ち着いた後などがありますが、劣悪な環境の場合はできるだけ早く依頼をしたほうがいいでしょう。

特殊清掃の見積もり
特殊清掃業者が決まったら、業者へ見積もりを依頼しましょう。
見積もりの方法は特殊清掃業者によって違いますが孤独死の現場まで出向き、状況を見て判断する・間取りや状況を説明して、概算見積もりを出すという方法が多いです。
見積もり金額や作業内容、注意点などに同意できたら特殊清掃の契約書を締結して作業に移ります。

特殊清掃の実施
特殊清掃の実施日が来た場合、まずは開始時間に合わせて孤独死現場の鍵を開けます。
このとき、特殊清掃業者の人から注意点や作業内容、スケジュールを聞いておきましょう。
中には、立会いが不要な契約方法もあります。
特殊清掃の内容や実施期間は、部屋の広さや孤独死の現場の状況によって大きく変わります。
いろいろなウィルスや雑菌の?殖が想定されるので、孤独死の現場の状態に合わせた消毒作業を実施します。
その上で、血液や体液などの汚染物スポンジやヘラを使って清掃します。
体液や血液を分解できる洗剤等を使うことで、完全に取り除けます。
床の解体は床の表面についている体液や血液などの汚染物を取り除いただけでは、異臭を取り除くことはできません。
異臭の元である体液や血液は、床下にまで落ちているケースが多いのです。
床を解体して床下に落ちた体液や血液、そして床下にこもっている異臭を取り除けば、徹底的に消臭できます。
壁紙の張り替え時の壁紙に使われている紙は、臭いを吸収する力に長けています。
孤独死をした現場の壁紙をそのまま何もしないでおくだけでも、いくら室内をきれいにしても染み付いた臭いが甦ってしまいます。
壁紙を?がして張り替えれば、異臭をしっかりと取り除けます。
特殊コーティングは臭いが残りやすい場所には特殊なコーティングを施すことで、再び臭いが発生するのを抑えられます。
吐血現場の清掃は吐血や吐しゃ物には、さまざまなウィルスが含まれている恐れがあります。
状況に応じて消毒剤や分解剤を使い分けて、二次感染を引き起こさないように原状回復をします。

遺品整理を行う
親族などが安心して入室できる状態になったところで、遺品整理を行います。
遺品整理は、親族などが個人的に実施する・親族などの立会いのもと特殊清掃業者が実施する・特殊清掃業者のみで実施するという3つのケースがあります。
室内がある程度きれいになったとは言っても孤独死の現場は通常の遺品整理や家財処理とは違い、遺品に害虫がついていたり異臭が染み付いていたりします。
状況次第では、親族などで個人的に実施することが難しいケースがよくあるのが現状です。
できれば特殊清掃業者に依頼する、またはある程度立会いをして必要な遺品のみ回収するという形が好ましいでしょう。

消毒や消臭作業
特殊清掃と遺品整理が終わって、室内がきれいになったところで、最後に消毒・消臭作業を行います。
孤独死の現場は、異臭が残りやすいものです。
機械を利用して風を送り、短期間で徹底的に喚起をする・専門薬剤を使用して、異臭の原因を取り除くなどの方法を使って、気になる異臭を取り除き、再度人が暮らせる空間にします。
消臭と消毒が完了したら、親族やアパートやマンションの管理会社、オーナーが最終確認して終了となります。
今回、紹介した特殊清掃の流れは、あくまでも一例にすぎません。
孤独死の現場の状況によって作業内容や手順は大きく変わるので、特殊清掃業者と相談をしながら進めましょう。

特殊清掃はオフィスでも可能

特殊清掃はオフィスでも可能

自宅だけでなくオフィスの消毒を依頼したい場合でも、清掃・消毒除菌業者や特殊清掃業者に依頼できます。
特に広いオフィスでは、業者に依頼して隅々まで消毒除菌をしたいと考える人も多いのではないでしょうか。
オフィスを消毒するときの料金相場を紹介します。
オフィスの消毒は、床面積とサービスによって料金相場が変わります。

床面積別の消毒の料金相場

床面積が~50㎡までは1200円/㎡、51~100㎡は900円/㎡、101~300㎡は850円/㎡、301~500㎡は800円/㎡、501~1000㎡は750円/㎡、1001㎡以上は700円/㎡となります。

サービス内容別の消毒の料金相場

オゾンによる除菌でドアノブ、床の消毒をする場合1,000円/㎡、ドアノブ、床の消毒 手すり、机、いすの消毒をする場合3,000円/㎡、ドアノブ、床の消毒手すり、机、いすの消毒壁の消毒などをする場合6,000円/㎡となります。

特殊清掃業者へ消毒を依頼すると何が違うの?まとめ

特殊清掃業者へ消毒を依頼すると何が違うの?まとめ

ここまで、故人の部屋の清掃に特殊清掃を行うことのメリットやハウスクリーニングとの違いなどについて詳しく紹介してきました。
特殊清掃を依頼すると消毒作業を行いますが、一般的な市販の消毒薬とは違って、悪臭を完全に除去してくれて、ひどい状態の部屋でも住めるように変身するということが分かったのではないでしょうか。
もし、家族の誰かかが孤独死などで亡くなったときは、特殊清掃を依頼する方がトラブルもなく住める状態になるので、ここで紹介している情報を参考にして特殊清掃業者選びに役立ててください。

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