特殊清掃とは何？失敗しないための業者選び！...

孤独死などで亡くなった後の部屋の世相は、普通のクリーニングでは匂いや汚れが取れないものです。
そんなときのために行われるのが特殊清掃と言われるものです。
それでは、優良な特殊清掃業者へ依頼するにはどのような点に注意を払って選んで行けばよいのかを詳しく見てみましょう。
また、特殊清掃料金は安ければよいというわけではありません。
その点についても詳しく見てみましょう。

特殊清掃とは何なのか、サービス内容についても詳しく紹介します。

特殊清掃とは？

特殊清掃とは、孤独死や事件、事故で遺体の発見が遅れたときに、汚れた部屋や家具などのダメージを回復させることです。
最近では少子高齢化の影響で、孤独死するケースが増加しています。
通常の清掃では汚れや臭いを取りきれないため、専用の薬剤を使い、専門のノウハウを持つ業者が清掃作業を行います。

特殊清掃のサービス内容

消臭・汚れの洗浄
遺体が発見された場所の壁や床などの汚れを落としたり、体液の染み付いた布団や家具なども片付けたりします。
臭いには、業者へ依頼すればオゾン脱臭機等の専門機器や専門の薬剤を使用して、徹底的に対処してくれます。

害虫の駆除
遺体やゴミから発生した害虫の駆除も、業者による特殊清掃のサービスの一つです。
特殊清掃の現場では、ハエやゴキブリなどの害虫が発生することがあり、殺虫剤を用いて駆除します。

リフォーム
汚れの規模や程度次第で、清掃だけではなくキッチン交換が必要なときもあります。
リフォームの例としては壁紙の貼り替えや床のフローリングの交換があります。

遺品整理
遺品整理とは、故人の遺品を形見と不用品に仕分けする作業のことです。
特殊清掃では、腐敗臭や汚れがついたものでも、しっかり汚れを落とし消臭をすることができます。
このように特殊清掃と遺品整理を並行して進めていくこともできます。

特殊清掃料金は

特殊清掃は、専門の技術と特殊な薬剤を使うので、億種清掃料金が高額になるのが特徴です。
通常、マンション・アパートの退去時のクリーニング費は1万～3万円です。
特殊清掃料金の場合、約5倍かかります。
人件費や日数を必要なためです。
特殊清掃の料金は、現場の状況によって違います。
例えば遺体が発見されるのが遅くなったり、汚れた部分が広範囲に及ぶと、その分料金は高くなります。

間取り別の料金
1DKは、特殊清掃時間が4時間、消臭機関が48時間、特殊清掃料金は 60,000円ほどかかります。
1Rは、特殊清掃時間が2.5時間で、72時間消臭期間は95,000円ほどかかります。

サービス別の料金相場
サービス別の特殊清掃料金も紹介します。
間取りの広さや死後の経過時間等によって料金が変わるため、前述のものとあわせて参考にしてください。
床の特殊清掃は30,000円～で、浴室の特殊清掃は30,000円～からで、消臭剤・除菌剤の散布は10,000円～、汚れた畳の撤去は1枚3,000円～、オゾン脱臭は1日：30,000円～、作業員の人権費は20,000円～かかります。

正確な料金が知りたいときは見積もりを取る
料金相場を紹介してきましたが、先ほど紹介した通り現場の状況によって特殊清掃の料金は大きく違います。
臭いや汚れが思いのほか染みついていて値段が相場よりも大きくなる可能性もあります。
そのため、特殊清掃にかかる料金を知るためには、訪問見積もりを取ってもらうようにしましょう。

特殊清掃料金は孤独死などの跡、すぐに対応しなければ高くなるでしょう。
実際になぜ特殊清掃料金が高くなるのかを説明します。

特殊清掃料金はすぐに対応しないと高くなる

孤独死の場合、大半は発見されるまで時間がかかります。
数カ月かかって見つかることもよくあります。
特殊清掃は、すぐに対応しなければそれだけ料金が高くなります。
特に夏場の遺体は、傷みが進みやすく、部屋のダメージもその分だけ大きくなります。
また、特殊清掃では部屋をきれいに原状回復するだけでは足りず、残った臭いの除去も行わなければいけません。
中には3日以上かけて消臭することもあり、料金は高額になります。
さらに遺体の腐敗で室内にハエなどの害虫が大量発生することも、追加作業を必要とするため料金が高くなります。

料金だけで選ぶと作業の質が低くなることも

特殊清掃料金は高額なため、少しでも安い業者に頼みたいというのは誰もが思うことでしょう。
ところが、安さだけを考えて業者を選ぶと、作業の質に問題が発生します。
部屋はきれいになったけど、何日かしたら臭いが出てきた、ということもあります。
ほとんど作業に立ち会うことがないため、工程を確認できないのが実情です。
遺体から漏れた体液が床材から浸透して、さらに下部の基礎部分にまで染み込むケースを例に挙げてみましょう。
ある程度の料金がかかる業者は、床材をめくって、きっちりと消臭対策を行いますが、安い業者だと、手抜き作業をするケースもよくあります。

お金をかけて依頼したのにきちんと清掃がされていないと、後々大きな問題になります。
しかし、優良な業者にお願いしたい一方で、どうやって見分ければよいのか分からないものです。
ここでは、優良な業者を見分けるコツを紹介します。

実績や資格の有無を確認

まず、実績のある業者かどうか確認しなければいけません。
業者のHPなどを確認して、実際の作業実績や口コミを必ず確認しましょう。
特殊清掃は資格がなくても行えますが、資格があることで特殊清掃に関する知識があることの証明になります。
特殊清掃士の資格について紹介します。

見積書を確認

悪徳業者を見極めるために、特殊清掃業者に見積もりを取った場合、見積書を確認しましょう。
必ず確認すべきことは次の2つです。

費用の内訳
どのような作業にいくらかかるのかがしっかり明記されているのかを確認しましょう。
料金が作業ごとに分かれていなくて、一括で記入されている場合は適正料金でない場合があります。

作業の内容
特殊清掃の業務にどのような作業が含まれるのかは業者によって違います。
何がサービスの中に入っていて、追加料金がかかるのはどの作業なのかを確認しましょう。

安すぎる業者には注意！

特殊清掃の業者の中には、顧客を獲得するために、相場よりも安く価格設定をしているところもあります。
良心的な考えで安価にしているのであれば良いのですが、どちらかと言うとその反対の方が多いです。
例えば、特殊清掃後にもかかわらず、腐敗臭がきちんと取り除けていないことがよくあります。
人件費を抑えるために、ほぼ未経験のアルバイトに作業を任せるケースもあります。
他にも不用品の回収後、正規の手続きを取らないで、不法投棄を行って収益を上げる業者もいると言われています。
経験の浅いスキルのない事業者に依頼すると、臭いが取れずに戻ってきてしまいます。
そのためせっかくお金を払っても再度、別の業者に依頼して通常の2倍の料金がかかるケースもあります。
特殊清掃はまだまだ歴史の浅い業界です。
そのため、費用の安さだけで選ぶのではなく、見積もり時に誠実な対応をする業者の中から選ぶようにしましょう。

実際に特殊清掃を業者に依頼する場合の依頼・作業の流れを紹介します。
現場がどのような状況なのかによって、依頼するまでの流れが異なります。

孤独死・自殺現場の場合

遺体が現場に残されている場合、まず警察に連絡しましょう。
警察が検視を行い、事件性の有無や死因の特定などを行います。
これが終わるまで、現状はそのままにしておく必要があります。

不動産会社・管理者への連絡

現場への立ち入りができる状況になったら、すぐに管理している不動産会社・大家などに連絡して相談しましょう。
原状回復を行うが原則ですが、どこまでの修復が必要か、線引きをどこに置くかなどをしっかりと確認しなければいけません。
もし現場に入室するとき、遺体から広範囲に体液が染み出していたり、強い異臭、ハエなど多くの害虫が発生している可能性があります。
その場合、病気の感染などを引き起こすことがあるため、現場の状況が酷い場合は、害虫駆除などを先に行いましょう。

特殊清掃業者に連絡・見積もり

管理者との話し合いが済んだら、特殊清掃業者に実際にアポを取ります。
どういった状況か、どの状況まで修復するかなどを伝えます。
しかし、現場の状況や様子などを、電話だけで的確に伝えるのは難しいものです。
そのため業者に依頼するときは訪問見積もりを取って、必ず業者の方に現場の状況を確認してもらった上で見積もりを出してもらいましょう。
業者の中には、電話の対応だけで料金の見積もりを出し、そのまま契約をさせようとする業者や、見積もり段階で契約を急かすような業者もいます。
実際の支払い時に見積もり以上の料金を請求してくる可能性が高いので、そのような悪質な業者には注意しましょう。

業者の決定・契約

見積もりは複数業者に取りましょう。
それが料金をなるべく安く抑えるコツです。
作業内容や金額などを考えて、業者を決めましょう。
特殊清掃を依頼した場合、なるべく早く業者を決定したいという状況が多いと思います。
複数業者への見積もりは大変ですが、みんなの遺品整理では一度のお問い合わせで3社の見積もりを取ることができ、協会が認定した信頼のおける業者に簡単に依頼できます。

実際の作業

業者が現地で作業をしてくれます。
脱臭や汚染物の処分、荷物の梱包や搬出などを行ってくれます。

作業完了・報告

作業完了後、現場を確認して料金を支払います。
その結果を大家など、管理者にも確認してもらいましょう。

特殊清掃とは何なのか？どのような作業を行うのかに土江わかりやすく紹介してきました。
また、特殊清掃料金は通常のクリーニングと違って面倒な作業なので非常に高額になるということを説明してきました。
優良業者に依頼するためにはどのようなことに注意していればよいのかなども分かったのではないでしょうか。