家族の中の誰かが亡くなった場合、すぐに駆け付けてやりたいものです。
それが自宅だったり、病院以外の場所ですと、すぐには対面できません。
部屋にハリル場合は、いくつか注意しなければいけないことがあります。
また、故人の遺品整理もやらなければいけません。
ここでは、亡くなった家族の部屋へ入室する際の注意点、遺品整理をするときの注意点について詳しく紹介します。
特殊清掃現場の清掃作業前の注意点

特殊清掃現場の清掃作業を行う前にいくつか注しなければいけないことがあります。
特殊清掃現場への入室前に行わなければいけない注意点を見てみましょう。
◇注意点1:清掃前に入室してはいけない
親族の遺体が孤独のまま見つかった場合、特殊清掃前の遺族の入室はおすすめできません。
親族以外には見られたくない物があるかもしれないからと故人を気遣って室内に入ると、あまりの強烈な死臭に体調を崩す危険性が高いです。
さらに、発見されるまでに長い時間が経っている遺体の場合は、流れ出た体液が床に故人の形のままに変色して残っているケースがよくあります。
それに加えて死亡時に血を吐いたり怪我によって出血が大量だったりすると、部屋一面に血液が広がっていることも考えられます。
こういった人の死に関わる強烈な現場を目の当たりにすると、精神的ショックを受けてしまい、幻臭症状やうつ病になってしまい、長い期間苦しむことがあります。
清掃前の入室は絶対にやめましょう。
◇注意点2:入室するときは窓を開けてはいけない
入室後、窓を開けることは厳禁で、絶対にしてはいけません。
窓を開けてしまうとあまりにも部屋中に広がっている強烈な死臭が近隣にまで広がるからです。
孤独のまま亡くなられた方の居室の死臭はとても耐えがたく、すぐに換気したくなります。
しかしアパートやマンションといった集合住宅に住んでいることはもちろんのこと、たとえ一軒家であっても臭いの換気のために窓を開けてはいけないことが、この特殊清掃においてのルールになっています。
天気の良い昼間を思い浮かべてください。
家族の洗濯物や布団を干している近所も多いことでしょう。
そのようなときに死臭の充満した部屋の窓を開けてしまうと、死臭が洗濯物に臭いが付いてしまいます。
洗濯物に付いた死臭は損害賠償の請求をされかねません。
それほど人の死臭とは強烈な匂いなのです。
よって絶対に窓を開けてはいけません。
◇注意点3:入室時は手袋と防護服を必ず着用する
人によっては特殊清掃が終わる前に部屋に入らざるを得ないケースがあるかもしれません。
そのときは、手袋と防護服の着用をして完全防備で入り事をおすすめします。
孤独のまま発見された方の部屋では、ほとんどが臭いの非常にきつい体液が室内の物に付いています。
従って、遺品に触れる際は必ず手袋をします。
ほんの少しの体液でも、腐敗体液が一度付けば、簡単にはとれません。
それに加えてその体液が付いた手で遺品整理をしていくと、さまざまな場所に強烈な臭いをふりまき拡散させてしまいます。
一度拡散した死臭に対処するにはその洗浄に時間と高額な費用が必要になります。
このように清掃が終わる前の部屋に入ることは決しておすすめできませんが、やむを得ず入らなければならない場合は、手袋や防護服の着用をおすすめします。
特殊清掃現場の作業手順

特殊清掃現場の清掃作業はどのような手順で行われるのでしょうか。
具体的に紹介します。
◇警察に連絡と現場検証
孤独死を発見したら、まずは警察に通報です。
警察がきてから現場検証作業が行われます。
孤独死の場合は悪臭がきっかけで住民が連絡して、駆けつけた管理人が発見することが多いです。
もし、第一発見者となった場合、即座に警察に連絡しましょう。
警察に通報後も、無闇に部屋の中へ入るのは控えましょう。
なぜなら、殺人事件の可能性もあるからです。
また、警察が到着後は指示に従って家族に連絡することもあります。
家族でも、現場検証中は部屋の中に入れないので注意しなければいけません。
事故死・自殺・衰弱死など、死因がはっきりするまでは入れないと考えておきましょう。
◇特殊清掃業者による見積もり
警察による現場検証後、警察の入室許可が出たら特殊清掃業者へ見積もり依頼をしましょう。
悪臭によって近所に迷惑をかけ続けることになるので、できるだけ早く見積もりを出してもらうように手配します。
特殊清掃業者は、孤独死特有の体液の汚れや悪臭を取り除き、除菌・殺菌までしてくれます。
もし、業者へ支払う費用が心配であれば入室許可前でも間取りを伝えれば程度の見積金額を教えてもらえる可能性があります。
正確には現場見積もりが必要ですが、予算を掴みたいのであれば早めに相談しましょう。
◇特殊清掃業者による清掃
見積もり内容を確認したら、できるだけ早く特殊清掃の実施を業者に依頼しましょう。
即日対応している特殊清掃業者もいるので、できれば今日来て欲しいとお願いしてみるといいでしょう。
清掃当日は、特殊清掃業者の来る時間に合わせて鍵の受け渡しを行いましょう。
もし、家族がいるのであれば、残しておかなければいけない遺品を確認しておかなければいけません。
また、現金や預金通帳、印鑑などの貴重品の捜索も依頼できることもあるので事前に行っておきましょう。
◇遺品整理を行う
特殊清掃を終えた後、遺品整理を行います。
遺品整理をするときは、必ずマスク・手袋を着用しましょう。
そのためにも事前に準備しておきましょう。
普通だとすぐにでも遺品整理を行いたいものです。
しかし、孤独死の場合は、先に清掃を行い、消毒・消臭を行った上で家族に入室することになります。
腐敗した死体によって虫が沸いたり、雑菌によって家財が腐敗してしまっているケースもよくあります。
そのため、あまり現場に残っている遺品に期待はできないでしょう。
◇消毒と消臭作業
室内作業が終わったら、徹底的に消毒・消臭作業を行います。
特殊な消毒・消臭をしなければ、悪臭が残り近所迷惑の原因になることもよくあります。
そのため、孤独死の現場となって部屋以外の全ての部屋を消毒・消臭を行っていきます。
最後に、実際に悪臭が消えていることを確認して清掃は終了です。
このとき、回収した遺品や部屋の鍵の受け取りを忘れないようにしましょう。
遺品整理が必要な特殊清掃現場は

数多くの遺品整理の依頼を受けてきましたが、誰もが、いろいろな事情を抱えています。
実際に、遺品整理が必要な状況とは、どのような現場なのでしょうか?具体的な現場の特徴は、次の通りです。
殺人や自殺があった・死体を版権するのが遅くなった 火災事故が起きたなどがあります。
前述のような現場に安易に入室すると、自分自身が体調を悪くして、ウイルスに感染する恐れがあるため、注意しなければいけません。
ここでは、入室を注意すべき遺品整理が必要な現場とは、どのような現場なのかについて説明します。
◇殺人や自殺があった
金銭や人間関係によるトラブルから殺人が発生した現場では、絶対に入ってはいけません。
凶器を使った殺人現場の場合、部屋中に血液が飛んでしまっていることが非常に多く、見てしまうと精神的に大きなダメージが大きいです。
また、日本では、年間の自殺者が3万人以上存在するといわれていて、孤独を原因とする自殺が増加傾向です。
特に、室内での首つり自殺は、腐敗体液が床にとどめもなく流れだし、強い腐敗臭を発していることもあります。
他にも、バスタブ内など、特殊な場所で自殺をしている場合は、個人的な判断で水を流して掃除をするのではなく、遺品整理業者に特殊清掃を依頼しましょう。
◇死体を版権するのが遅くなった
遺体は、死亡した直後から腐敗が始まっています。
腐敗スピードは、夏場の暑い時期なら2日~3日で進み、冬場の寒い時期なら5日~7日で強い死臭が発生します。
死体の発見が遅れた現場では、ほとんどのケースで腐乱した死体にゴキブリやハエ、ウジムシがわいています。
このような現場では、腐敗体液や血液が強く床にこびりついている可能性が高く、死後経過期間が長くなれば、発する死臭もより強くなります。
また、孤独死していた場合、布団やカーペット、畳などに、ドロドロの腐敗体液が付着しているため、遺品整理作業も困難を極めます。
◇火災事故が起きた
故人が認知症などで、室内がゴミ屋敷状態になっている場合、火災が発生することがあります。
火災が発生しているため消防士を呼び、火を消すことができましたが、水浸しになった現場では、遺品整理作業は難航します。
室内にあるものすべてが水分を含んでいるため、重たく思うようには片付けられません。
また、火災現場は、灰の臭いが強いため入室すると体調をくずす可能性非常に高いです。
そのため、いるものを遺品整理業者に伝えて、貴重品や使えるもの以外は、すべて処分してもらいましょう。
他にも、故人が火災の原因となっている場合、近隣住民に迷惑をかけているので、弁護士に対して法的な相談も視野に入れながら作業を進めていくことが大切です。
特殊清掃現場の清掃を依頼する業者の選び方

孤独死の現場で遺品整理をするのであれば、特殊清掃をうけおってくれる業者を選んでください。
信頼できない業者に特殊清掃を依頼すると、トラブルにつながる可能性があります。
ここでは、孤独死の特殊清掃を依頼できる業者の選び方について説明します。
◇特殊清掃士の資格取得者がいること
資格がなければ特殊清掃ができないわけではありません。
しかし、資格を所有していることで、専門的な知識や技術をお客に証明できる資格があります。
それが、事件現場特殊清掃士と呼ばれる資格です。
事件現場特殊清掃士の資格を取得すると、次のことを学んでいることを証明できます。
◇遺族の弱みに付け込むような業者には要注意
孤独死という緊急事態でも、遺族の悲しみにつけこんで高額料金を請求するような悪徳特殊清掃業者はいます。
よくいる悪徳業者はネット上では、低価格のサービス料金を提示し、いったん依頼すれば、別途に出張費、運搬費用、処分費用、交通費、洗剤やごみ袋代金の実費請求というようにさまざまな理由をつけて、追加料金を請求していきます。
また最初から清掃をしないで、いきなりリフォームすることをすすめる特殊清掃業者もいますので要注意です。
全面改装を勧める業者は、ほぼ悪徳業者と言えます。
またワンルームで作業一式100万円というような高額価格を提示する業者も危険な業者です。
悪徳業者との契約を防ぐためには、無料見積もり時に実際に現場で作業内容を一つずつ確認してから、それぞれの料金を提示してもらうよう交渉して下さい。
清掃と遺品整理は、遺体が発見されるまでの期間に加えて、家の広さや物品の種類と数、そして腐乱臭や汚物、害虫の発生状況で決まります。
作業内容を細かく説明しないで、それぞれの料金についても提示ができない業者とは契約してはいけません。
見積もり料金に納得出来て作業を依頼することになれば、すぐに簡単な死臭除去作業をしてもらえる優良な特殊清掃業者もいます。
◇特殊清掃の専門業者であること
意外なことに、特殊清掃業者の中には遺品整理業者や、リサイクル業者、不動産業者、運送業者、葬儀業者などが、本業とは違う形で事業展開している業者もあります。
遺品整理と特殊清掃業の両方を兼任している業者も多いですし、高い技術力を持っている業者も沢山いますが、普段から遺品整理しか行っていない業者もいるので、難しい判断です。
ホームページを確認して大きく特殊清掃を表示している業者は比較的安心ですが、各種項目の隅や小さく記載されている業者は、専門性が薄いと思ったほうが良いでしょう。
特殊清掃現場で絶対に注意しなければいけないこととは?まとめ

亡くなった家族の部屋への入室時の注意点、入室後の遺品整理をするときの注意点などに土江詳しく紹介してきました。
特殊清掃現場は当然清掃作業が必要になるので、特殊清掃業者へ依頼するときの注意点なども分かりやすく紹介してきました。
こ今後、自分の家族に同じ状況になることはあるでしょう。
その時に少しでも、個々の情報が役に立てば幸いです。
ただ今、お電話すぐに対応いたします。







