特殊清掃現場の清掃作業は、個人でもできますが、現場の匂いや汚れなどは市販の洗剤などではきれいには除去できません。
そこで、特殊清掃業者へ依頼することになりますが、作業する人たちは何か資格を取得しているのでしょうか。
また、資格がないと仕事ができないのでしょうか。
この辺について詳しく説明します。
特殊清掃現場で活躍する清掃士とはどういう人?

特殊清掃現場の清掃作業を行う人のことを清掃士と言います。
それでは、清掃士とは具体的にどういう人たちなのでしょうか。
詳しく紹介します。
◇特殊清掃士とは?
特殊清掃業とは清掃業の一形態のことで、専門業者として、特殊清掃業者が必要なときは、孤独死や自殺、事故死などで亡くなった事件現場やごみ屋敷が主な作業場となり、特に、長期に渡って放置された遺体や家庭ごみは、室内に異臭を放ち、非常に立ち入り辛い場合がよくあります。
それらは、親族や保証人、時には家主が処理しなければいけません。
親族の方が亡くなり、気が動転して普通の精神状態では居られない中、そうした掃除や清掃を行うことはとても難しいことです。
そのため、一般人ではとても掃除が出来ない場所が特殊清掃業の働く現場となります。
そうした現場だからこそ、遺族の悲しみや苦しみをほんの少しでも取り除くことが出来ればどんなに素晴らしいことでしょうか。
使命として、誰かがやらなければならないことを自分がやらせてもらいます。
そうすることで、人間としても成長でき、ありがとうと言われる仕事となっていきます。
◇事件現場特殊清掃士とは?
特殊清掃は単なる清掃とは違って、いろいろな知識や深い理解が必要です。
汚れの種類と薬剤の相性、ここで述べる汚れとは油汚れやホコリ、ヤニとは違います。
もちろん、こういった汚れにも精通していりますが特殊清掃での汚れとは生ごみの腐敗・犬や猫などによる獣汚れ・孤独死などによる体液痕などがあります。
これらは通常の清掃では綺麗にできません。
そして同時に悪臭を発します。
特殊清掃士は目で見える汚れ以外にも、目に見えない臭いも落とすことが可能です。
そしてそれぞれに適切な処理法と適切な薬剤が存在します。
特殊清掃についてはこちらで詳しくご紹介しております。
特殊清掃が必要な例おして、空き家にしていた物件が野良猫の住処になっていた。
・ゴミ屋敷になってしまい、各所から異臭がする・孤独死や事故死後の部屋の片づけ 程度のよって不要なケースもありますが、ほとんどの場合必要となってきます。
そしてそれぞれ施工賃は変わってきます。
無資格事業所と有資格事業所とでは、施行賃に大きな差が出てきます。
もちろん無資格で行うほうが安く作業に取り掛かってもらえます。
なぜなら知識も薬剤も無く行うため、何も準備する必要がない為です。
しかし無資格の事業所に作業依頼すると、まず作業は完璧に行われないでしょう。
雑巾と洗剤では汚れは落ちません。
そして消臭作業が必要になった場合、O3発生機材がない為市販の消臭スプレーなどを用いて行う事業所もあります。
それでは清掃も消臭もできません。
よって、さらに別業者に依頼することになり二度手間や無駄に費用がかかってきます。
たかが汚れされど汚れです。
特殊清掃士の資格

特殊清掃士になるために必要な資格やあったら便利な資格にはどのようなものがあるのかを紹介します。
◇産業廃棄物収集運搬
特殊清掃業で営業するのとは関係のない資格です。
産業廃棄物は簡単に言えば家庭ごみ以外のごみの処分でなで、家庭を片づける特殊清掃業には関係がありません。
取得が一般廃棄物よりも安易な為、こちらを取得して、許可業者!と謳いますが、基本的には関係のない仕事の許可業者です。
知らないお客様を安心させる為のトリックです。
◇一般廃棄物収集運搬
あまり聞きなれない言葉でお客様には馴染みがありませんが、家庭のごみの多くを扱うのはこちらの資格です。
資格取得のハルが非常に高く、ほぼ取得は不可能であるぐらい難しいです。
この資格は役所の下請け的な役割を担います。
こちらの資格こそが特殊清掃業とかかわる資格になります。
◇古物商
遺品などを買い取る露機に必要です。
資格取得は簡単にできます。
自分達でごみ処分ができないから、古物商の買取業務の一環としてごみを処分する屁理屈として利用している業者も多いです。
古物商は買取品がある時だけ有効な資格です。
実際に買取となった場合は物品の買取リストや、お客様の住所などを含めた買取記録への書面へのサインが求められるはずです。
◇臭気判定士
特殊清掃業を営むに辺りこの他に無ければ特殊清掃ができない資格はありません。
臭気判定士は公的資格であります。
あくまで判定の資格なので作業として必要かと言われれば必要でありません。
ただ、あると便利な資格です。
◇脱臭マイスター
脱臭マイスターは、一般社団法人日本除菌脱臭サービス協会が定める民間資格です。
民間資格の為、仕事をするうえで必須ではありませんが、孤独死マイスター・除菌マイスター・ペットマイスター・災害マイスター・火災マイスターなどいろいろな専門的な資格に分かれ、顧客に完全消臭作業を提供できる技術を取得できます。
◇解体届OR解体許可
こちらは特殊清掃業を営む上では必須資格です。
暫定期間が3年あり令和元年6月1日より完全施工となります。
特殊清掃業として絶対に求められる完全消臭に必要な公的な資格になります。
この資格がないと、完全消臭はできません。
◇事件現場特殊清掃士
事件現場特殊清掃士は民間資格です。
資格取得要件がレポート提出と簡単に取得できる事から多くの業者が取得したことをアピールしていますが、特に必要かと聞かれれば必要が無い資格です。
国家資格化しようがお題目ですが、消費者には何も関係が無く、メリットがあるわけではありません。
簡単に誰でも取得できる為、いきなり誰でもこの資格を取得してプロになれます。
会員数が多い為、認知度は高いです。
資格を持っていない業者も多いの?

特殊清掃業者は資格取得者がいるのに越したことはありません。
どのような資格をどの程度取得しているのかを見てみましょう。
◇1.6%しか正規の業者がいない
特殊清掃業者のHPや都道府県のHPを読み進めていると、ある一つの疑問がわいてきます。
殆どの業者が解体届出をしていないのではないか、それはほぼ無認可です。
正確には令和1年5月末時点で取得率1.6%程度です。
◇資格出億業者が少ない理由
特殊清掃業者の多くは前職が何でも屋・遺品整理業・清掃業の所が多く、または脱サラリーマンが多い事が特徴です。
しかし、解体届は建設業である為、そもそもの建設業の許認可という物を知らない業者がたくさんいます。
それだけ勉強不足な業者や個人事業主が殆どであると言えます。
◇なぜ無許可業者がこれだけ多いのか
物凄く儲かる・依頼が殺到している・誰かかがやらねばならい・低資本で開業できる等と書かれているHPなどの記事が出回っています。
このような飛ばし記事を鵜呑みにして開業した業者が多いと言う事です。
そこには業界で会員数が最大の一般社団法人遺品整理士認定協会が運営する特殊清掃士の資格も多いことに関係してきます。
◇ばれなければいいの?
先程までは知らなかったからと悪意が無くお客を欺くつもりではないので、まだかわいいものです。
知らなかったでは済まされない事は言うまででもありませんが、解体業が必要であるにも関わらず、多くの業者のHPには記載されていません。
何故か多くの業者が取得をしたくても取得できないからです。
言い換えれば取得できないから、お客に知られたくないのです。
特殊清掃士へなぜ依頼するのか?

特殊清掃のプロである特殊清掃士へ清掃依頼をなぜしたほうがいいのかを、ここで紹介します。
◇ごみ屋敷現場を自分で清掃するときのデメリット
ゴミ屋敷で困っている人を身近で感じられる人が年々増加していると思いますが、なにをどうしたら良いかわからないことばかりで、なにも作業が進まないことが現状です。
ゴミ屋敷を自分で片付けることで費用を大幅に抑えられますが、分別やゴミ出しを少しやるだけでも時間や労力をかなり費やしてしまい、中々前に進まないことが多いです。
また、ゴミ屋敷の場合、作業を進めていく中で強烈な臭いを放つ生ゴミや、害虫も多く不衛生な環境となります。
その他によく相談を受ける内容としては、地域外から片付けに行くことで地域のゴミ分別の方法を知らずに作業を行ってしまい、分別に失敗してからやり直しになってしまったと全国各地から相談を受けています。
◇孤独死現場を自分で特殊清掃を行うデメリット
身内の方などが部屋で死後数日間経過してから発見されることは現代ではよくある問題となってきています。
このような状況の場合、死後数日経過したときに遺体の腐敗が進んでしまいます。
この場合、臭い等が発生し、周りに迷惑がかからないように身内の方が漏れ出した体液等を拭き取ってしまうケースがありますがとても高いリスクを伴う行為となってしまうので注意しなければいけません。
このような場合、腐敗した体液を介して感染症に感染してしまう事があります。
また遺体から出た体液をまとった害虫からの媒介も注意しなければいけません。
その他に自分で体液等のふき取りを行った場合、臭いが消えない等のトラブルに対し、業者が特殊清掃に入った場合、臭いの発生源が分からなくなってしまい作業の時間が普段以上にかかり、費用がかさむ事例がたくさんあります。
そのような状況になったときはすぐに事件現場特殊清掃士がいる会社に相談をして指示を仰ぐことが安全、安心に繋がります。
◇特殊清掃士へ依頼するメリットはあるの?
2つのシチュエーションに関して、無知なまま自分で作業はしないで、まずは相談することをおすすめします。
専門業者は各地域のゴミの分別方法の熟知していることはもちろんのこと、リサイクル業務にも精通していて、清掃のプロなので、時間や労力がかからないだけではなく、費用も安くなることや無知な方の体の健康を守る役割もあります。
また業者を探す場合は事件現場特殊清掃士等の資格があるか、どこかの団体に属しているかの確認もおすすめします。
特殊清掃現場の清掃は清掃士にお任せを!まとめ

特殊清掃現場の清掃作業を清掃士にやってもらうと何かメリットがあるのか、清掃士とはどのような人なのかについて詳しく紹介してきました。
ただ、特殊清掃現場を素人の個人が清掃するというのは無理難題であるということは理解できましたでしょうか。
そう考えると、技術や知識を持っている清掃士に清掃を依頼することは理にかなっています。
ただ今、お電話すぐに対応いたします。







