今回、特殊清掃現場で清掃作業を業者へ依頼すると、どのくらいの費用が必要になるのでしょうか。
それを知るには、特殊清掃とはどういうもので、どのような流れで行われるのかを知るといいでしょう。
まずは、特殊清掃現場で必要な特殊清掃とはどういうものなのか、その時に業者へ依頼した場合、どのくらいの費用が掛かるのかを紹介します。
特殊清掃の基本

特殊清掃とはいったいどういうものなのか知らない人は多いのではないでしょうか?そこで、今回は、特殊清掃とはどういうもので、業者へ依頼するとどのようなメリット・デメリットがあるのかを紹介します。
また、特殊清掃を業者へ依頼するとどのような特典があるのかも詳しく見てみましょう。
◇特殊清掃とは
孤独死
最近は、高齢の両親と同居しない核家族が増えてきています。
それどころか、両親の健康状態さえも把握していないケースもあります。
結果的に、両親が亡くなっても周りに気づいてもらえない孤独死がよく起こっています。
孤独死の現場はときとして何カ月間も放置されるので、腐乱死体の臭いやカビ、汚れがたちこめる凄惨な状況になりがちです。
事件
空き巣や強盗などに殺されるなど、事件に巻き込まれて家族が亡くなった場合、やはり現場は無惨です。
見た目がむごたらしいというのはもちろんですが、殺害の瞬間を想像して家族が精神的にまいってしまう恐れもあります。
こうした現場を家族が清掃するのは、あまりにも酷でしょう。
自殺
家族が自殺をとげた場合、往々にして現場は目を背けたくなるようなもので。
◇なぜ今特殊清掃が必要なの?
かなり前から特殊清掃員の仕事はありました。
しかし、一般家庭からも特殊清掃員が注目されるようになったのは最近です。
このような時代背景には、日本人の生活様式、社会の変化が一番影響しています。
自然災害の増加
日本の特徴として自然災害の多さがあります。
地震や台風が頻繁に発生するのは言うまでもありませんが、それにともなう火事・パニック・津波などの副次的な被害も甚大です。
災害によって生まれた死亡現場は凄惨なうえに、特別な機材がなければ処理できません。
そのため、特殊清掃員に依頼する家庭、団体もよくあります。
自殺者の増加
日本は先進国の中でも、死因で自殺が占める割合の高い国です。
自殺者の多さの原因に長く続いた不景気の後遺症・ストレス社会などがありますが、自殺の現場をどう清掃するかは今まさに大きな問題です。
特に、鉄道自殺やビルからの飛び降り自殺など公共の場であるため、一刻も早く清掃しなければ復旧できません。
そこで、特殊清掃員の出番です。
自殺者の割合が劇的に減らない限り、特殊清掃員の仕事も続くことでしょう。
高齢化社会
特殊清掃の仕事が増えてきた大きな理由に高齢化社会があります。
長い間、日本では若者が少なくて高齢者が多いという人口比に悩まされてきています。
その結果、介護を必要とする高齢者がたくさんいるにもかかわらず、介護ができるエネルギッシュな人材が不足している事態が起きています。
子どもが独り立ちして、パートナーも失った高齢者は、十分な介護も受けることができないで、孤独死をとげる事件が次々と起きています。
そして、こうした状況下で部屋を片付けているのは特殊清掃員なのです。
業者へ特殊清掃現場の清掃を依頼するメリット

特殊清掃現場の後処理を専門業者へ依頼するメリットについて紹介します。
◇高い技術力を持っている
特殊清掃の仕事では、消毒にさまざまな薬品を使います。
しかし、薬品の多くは強い刺激臭がするもので、最悪人体への影響も出かねません。
取り扱う人間には相応の知識が必要です。
事件現場特殊清掃士の資格は薬品などについて専門性を持っていることの証明になります。
安全かつ効率的に仕事を進めてくれます。
◇近隣住民に迷惑をかけない
特殊清掃といっても、死亡現場に足を踏み入れるからには、最低限の礼儀、敬意は払うべきです。
しかし、特殊清掃員は作業効率を優先するため、遺族や近隣住民への配慮を欠きがちです。
換気するために窓を開けて腐臭をまきちらしたり、遺族に横柄な態度をとったりされると、依頼人は不愉快な気持ちになるでしょう。
事件現場特殊清掃士はコンプライアンスも含めて、日々勉強を重ねています。
事前に注意をしておけば、作業効率よりも遺族や近隣住民の心象を優先してくれます。
◇依頼価格が適正
特殊清掃は誰でも簡単にできる仕事ではなく、悪徳業者につけこまれやすいのです。
常識外れの見積もりをだしてきたりしても、これが普通かと思い込んで依頼する人はたくさんいます。
しかし、事件現場特殊清掃士は厳密なガイドラインに沿って活動しているので、料金についても適正な設定がなされています。
安心して見積もり依頼を出すことができるでしょう。
特殊清掃現場での特殊清掃作業の流れ

親族が死亡し、遺族だけでは清掃が無理だと思ったら業者に連絡しましょう。
その後の流れは次の通りです。
◇見積もりを取る
業者から見積もりが出されるので、納得できる価格なら承諾し、仕事を依頼しましょう。
なお、すぐにでも作業にとりかかってほしい依頼人の足元を見て、法外な見積もりを出してくる業者はよくいます。
優良な業者を見つけられるかどうかは清掃作業を成功させるのには大きなポイントです。
◇特殊清掃現場の安全確保
作業日を調整し、いよいよ特殊清掃を行います。
このとき、業者が現場の安全確保は最初に行います。
腐乱死体などがある現場なら、有毒ガスが発生している恐れもあります。
扉を開けた瞬間に、周辺に被害が及ぶこともあります。
ガスマスクや防護服を身につけた業者は、自分たちはもちろん、周辺環境の安全まで考慮して作業準備を進めていきます。
◇消臭と消毒作業
特殊清掃業は消臭と消毒から始めます。
近隣住民に迷惑をかけないようにするためにまずは臭いを消さなければいけません。
消毒を行わないと、再び人が足を踏み入れられる環境にできないでしょう。
この清掃作業で劇薬を用いることも多く、専門家でなければ任せられない作業です。
◇害虫駆除をする
遺体を放置された密室では、害虫や害獣もすぐ発生します。
特殊清掃では、こうした害虫・害獣も駆除します。
◇遺品整理をする
血や体液のついたマットなどは使い物になりません。
布団や畳、衣類などにしても同じことです。
特殊清掃では捨てる物を回収し、廃棄するのがほとんどの作業になります。
その後で遺品整理が行われます。
形状をとどめている遺品はビニール袋に入れるなどして確保してから、遺族に渡します。
◇遺品整理後に殺菌作業
部屋が片付いたら、洗浄・殺菌作業を行います。
ほとんどの物件は特殊清掃後に再度売りに出されることが多いため、元の状態に戻せるかどうかはこの工程次第できまります。
ただし、洗浄しても直らない部分があるときは、家主と相談したうえで取り除くこともよくあります。
特殊清掃に必要な費用相場

業者によって料金体系が異なるのは普通にあります。
間取り別に料金を設定している業者、回収量ごとに料金を設定している業者、パック料金を設定している業者など、業者によって料金の算出方法はずいぶん違います。
◇間取り別の料金
1R・1Kは30,000円~80,000円で作業人員は1~2名で作業時間は 1~3時間かかります。
1DKは50,000円~120,000円で作業人員は2~3名で作業時間は2~4時間かかります。
1LDKは70,000円~200,000円で作業人員は2~4名で作業時間は2~6時間かかります。
2DKは90,000円~250,000円で作業人員は2~5名で作業時間は2~6時間かかります。
2LDKは120,000円~300,000円で作業人員は3~6名で作業時間は3~8時間かかります。
3DKは150,000円~400,000円で作業人員は3~7名で作業時間は4~10時間かかります。
3LDKは170,000円~500,000円で作業人員は4~8名で作業時間は5~12時間かかります。
4LDK以上h220,000円~600,000円で作業人員は4~10名で作業時間は6~15時間かかります。
◇特殊清掃と遺品整理を行う場合
特殊清掃に加えて遺品整理も依頼する場合は、遺品整理の料金に特殊清掃の作業料金がプラスされる形で料金が算出されるケースがほとんどです。
特殊清掃は、部屋や遺体の状況次第で必要な作業内容が大きく変わるため作業ごとに料金が細かく分けられています。
主な作業の料金相場を紹介しましょう。
床上清掃は30,000円?、浴室清掃は30,000円?、消臭剤・除菌剤の散布は10,000円?、汚れた畳の撤去は1枚当たり3,000円?、オゾン脱臭は1日当たり30,000円?、汚物撤去は20,000円?、害虫駆除は10,000円?、作業員の人件費は20,000円?かかります。
オゾン脱臭など、より強力な清掃依頼を行うと、料金が高くなります。
遺品の回収も依頼すれば費用はさらに高額になり、どこまで原状回復してもらうかは、検討しなければいけません。
基本的な内容をセットにしたパック料金が用意されている業者も多いので、必ず見積もりを取りましょう。
また、同じ作業でも、特殊清掃の業者ごとに設定金額が違います。
部屋の状況次第でも料金は大きく変わります。
特に遺体が放置されて、フローリングやコンクリートまで体液がしみこんでしまうと料金が大きく変わります。
◇ 部屋全体に蔓延している遺体の腐敗臭を除去するためにオゾン脱臭は使われます。遺体から流れ出た体液が床下や壁の奥まで到達しているとき、壁紙やカーペットなどを貼り替えただけでは臭い消えません。そのため、床板や基礎部分の石膏ボードなども新しいものに交換する必要があります。当然その分の料金も追加されます。またフローリングの張替えや、フローリングの下の基礎部分をリフォームしないといけない場合は100万円を超えることもあります。そのため特殊清掃現場では素早く作業することが求められています。 特殊清掃現場の清掃で必要な費用はこれだけ!?まとめ

ここまで、まず、特殊清掃とはどういうものなのかを紹介してきました。
特殊清掃現場の清掃を業者へ依頼するとどのようなメリットがあり、費用はどのくらい必要なのかを紹介してきました。
特殊清掃現場の清掃手順についても紹介してきましたので、どのような作業があるのかを知れば、自分がその状況になったときの参考にしてください。
ただ今、お電話すぐに対応いたします。







